新・都市論TOKYO

新・都市論TOKYO (集英社新書 426B)

新・都市論TOKYO (集英社新書 426B)

汐留・丸の内・六本木・代官山・町田の5都市を

建築家の隈研吾が語る本。


この本では、汐留・丸の内・六本木という

にょきにょきとした21世紀の開発に対して、

代官山の「ブランド化」したユートピア的開発イメージや、

町田の「リアル」なのか「フィクション」なのか

なんだかよくわからない開発イメージを対比させている。


この本で学んだ視点は「リスクマネジメントと都市空間」


汐留の「細切れ街区」や、丸の内の「あんこだけ超高層」は

短期的なリスクは回避できそうだが、

果たして都市のストックとなるのだろうか?


六本木ヒルズはミッドタウンが出来た今、

開発の個性で生き残る新たな段階にきている。

基準階の巨大さを活かして、「垂直都市」を実現できるかが楽しみではある。


代官山の都市空間を悪く言う人はあまりいないが、

同じような都市空間を金太郎アメのように実現させる

開発手法や制度研究はリアリティに欠ける気がする。


そう考えていくと、町田の開発は

「リスクマネジメント」しきれていない面白さがある。


WEB版 新・都市論TOKYO