東京から考える

30代の若手研究家二人が、東京について語る本。

社会学とかになじみのない人は、多少取っつきづらいかもしれません。

でも、不思議な共感と安心感はあるかもしれません。

たぶん、読む人によって、感じ方が全然違うのではないでしょうか?


ちなみに、私はこれを読みながらこんなことを考えました。


景観まちづくりが注目を浴び、色や高さの規制が各都市で検討されてます。

心配なのは画一的な規制に流れること。規制がゴールになること。

景観を記号論でとらえすぎたり、まちの物語をテーマパーク化してしまうと、

こぎれいだけど物足りないまちになってしまうんじゃないでしょうか。


最近、いろいろなまちを歩いていて「面白いな」と思う地域は、

法的な景観規制の強いところより、「社会規制」のかかっているところです。

東京の私鉄沿線の商店街であったり、

京都の寺と混在した普通の住宅地であったり、

博多天神・中州の歓楽街であったりします。

まあ、土地利用はさまざまですね。

ちょっと小汚い部分もあるけど、これからの物語を予感させる懐の深さが、

都市にはあってほしいものです。