建築がみる夢 石山修武と12の物語

建築がみる夢

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 「建築がみる夢 石山修武と12の物語」展を見るために、世田谷美術館に行ってきました。

 この間、テレビでこの展覧会に関する映像を見て、ぜひ行ってみようと思っていたのですが、なかなかタイミングが合わないまま最終日になってしまいました。

 以前、世田谷美術館へ行った時は、用賀から「いらかの道」を散策するルートを使いました。約15センチメートル角の淡路島産の瓦で舗装され、道に百人一首が彫り込んであったりします。散歩好きのかたにはぜひオススメのルートですよ。
 今回は趣向を変えて、田園調布からバスに乗ってみることにしました。たまにいつもと違う交通手段を使うと、どことなく探検・発見の気持ちが強くなってきますね。仲良くにこにこ笑っている老夫婦や、夏休みを満喫している感じの親子連れ、ポニーテールのかっこいい美大の学生など、乗っているひとはいろいろですが、どことなくゆったりとした時間がながれています。

 さて、展覧会場に着きました。

 会場では模型を中心にドローイングや銅版画などで12の物語がつづられています。それぞれの物語にはそれぞれの登場人物がいて、今、この時間を生きていることの迫力が、もわもわとこの場に流れているように感じました。石山さん本人や研究生の方々も会場をうろうろとしていて、この場の空気を一緒に感じているようです。

 これはぜひ、本や映像だけではなく、この場で同じ時間を過ごしながらこの展覧会の物語を聞いてみたいと思い、最終講義を聴くことにしました。

 話の内容には触れませんが、講義を聞いて、再確認したことがあります。


 「オレはものづくりが好きだ」ということです。

 そして、「物語のあるものづくりが好きだ」ということです。


 うまく伝わらないかもしれませんが、けっこうすっきりしました。