アジアンタムブルー

- 作者: 大崎善生
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2005/06/25
- メディア: 文庫
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前作「パイロットフィッシュ」では
生まれ持っている雰囲気として、
やさしさが表現されていたのが、
「アジアンタムブルー」になって
そのやさしさのわけや意味が
急に掘り下げられます。
主人公の職業やエピソードがエロくて俗っぽい分
憂鬱の中からしか生まれてこないやさしさや
じわじわとせまりくる「死」の恐怖に対する思いが
対照的にやわらかく純粋になっているのでしょう。
セカチューみたいに喪失感が残るのではなく
ふわっとした勇気や元気の出てくる作品です。