新・都市論TOKYO

- 作者: 隈研吾,清野由美
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2008/01/17
- メディア: 新書
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汐留・丸の内・六本木・代官山・町田の5都市を
建築家の隈研吾が語る本。
この本では、汐留・丸の内・六本木という
にょきにょきとした21世紀の開発に対して、
代官山の「ブランド化」したユートピア的開発イメージや、
町田の「リアル」なのか「フィクション」なのか
なんだかよくわからない開発イメージを対比させている。
この本で学んだ視点は「リスクマネジメントと都市空間」
汐留の「細切れ街区」や、丸の内の「あんこだけ超高層」は
短期的なリスクは回避できそうだが、
果たして都市のストックとなるのだろうか?
六本木ヒルズはミッドタウンが出来た今、
開発の個性で生き残る新たな段階にきている。
基準階の巨大さを活かして、「垂直都市」を実現できるかが楽しみではある。
代官山の都市空間を悪く言う人はあまりいないが、
同じような都市空間を金太郎アメのように実現させる
開発手法や制度研究はリアリティに欠ける気がする。
そう考えていくと、町田の開発は
「リスクマネジメント」しきれていない面白さがある。