見えがくれする都市

- 作者: 槙文彦
- 出版社/メーカー: 鹿島出版会
- 発売日: 1980/01
- メディア: 単行本
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代官山ヒルサイドテラスなどで知られる建築家、槙文彦の著作。槙文彦の事務所の所員らとの共著で、江戸時代から続くまちの空間を分析しています。
まちの奥行きについて、あいまいな言いまわしでは無く、ビジュアルな表現でみちの構成を分析したり、海外事例と比較している点がよいですね。
現在の日本の都市計画でこのようなまちの奥行きを生み出すには、まちの機能として必要な道路の計画にあわせて、建築敷地の中で通り抜け空間を確保する方法や、散策することのできる歩行者のためのみちを、地区計画で地区施設(歩行者通路・広場等)に位置づける方法などが考えられます。
「まちの奥行きは生み出す価値のあるものだ」と、公共や企業が判断することができるような整理を、デザインの力でやっていきたいものです。